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2008年3月15日 (土)

揺るがない

昨日の激しい雨の中、中華街までドライヴ。デスク・ワークが続いて煮詰まってきたのでちょっと息抜き。車中で先日アマゾンで手に入れた市丸のCDを楽しむ。昭和の時代を彩った芸者上がりの大歌手だ。雨の音がもう少し静かだったら良かったけど、素晴らしい唄を堪能。歌謡曲路線でヒットした人だが、さすがに小唄や端唄もお手の物。なんと言ってもたっぷりとした声の質感。一聴すると高い声に聴こえるが、低いところに来たときの伸びが凄い。音域が広くてどの音も余裕たっぷり。そして何とも言えない艶がある。さらに言葉がクリアで唄い口に品がある。その感じは、全然畑ちがいだけどエリゼッチ・カルドーゾやエラ・フィッツジェラルドなんかと通じる。優れたパフォーマはたっぷりとしていて決して急がない。「小唄集」「端唄集」どちらのCDも全編揺るがないほとんど同じテンポで唄っている。曲ごとのバラつきなどは皆無。その持続力、集中力が素晴らしい。ジョアンのコンサートなども同じような感じだった。テンポやキーの違いで目先を変えるのはあまり上等なやり方とは言えない。目先の変化にたよるものは、「存在感の耐えられない軽さ」の道を行くことになるだろう。ただそれを持ちこたえるのには相当に芸の力が必要。巷にあふれる、癒し、とか、ヒーリング系、と謳われる音楽の貧弱さとは全く次元が違う。あちらはネジが抜けたように退屈なだけ。ただゆるく力のない音を聴かされると、僕は反対にイライラする。ボサ・ノヴァのフィールドも何故かそういうものがいっぱいはびこっているな。そう言えば少し前重森三果さんのCDに共演している笛の藤舎理生さんの初のリーダーCD「天界一会」を聴かせて頂いたが、やはり笛一本、全編揺るがないテンポで吹き切っていて感心した。CDが始まったとたんに吸い込まれるようにその世界の虜になり最後までそれが続く。見事に音の世界が完結したものとして存在感をはなっていた。もちろん聴いて心地良いのはあたりまえだが、耳で聴くというようり、肌で感じる音楽。最初のCD作品でこれだけの佇まい。凄い貫禄。
先日行ったばかりの海南飯店で夕食。化学調味料を使わないあっさりとした味に好感が持てる。
行き帰り共かなり渋滞していたけど、市丸さんのお陰で気分は上々。おまけに激しい雨のお陰でクルマもピカピカ。
ささやかな嬉しい事。新しい、と言っても中古だが、ギターを購入。ルックスは、ン?、という感じだが、音と弾きやすさが良い。値段も衝動買いできるぐらいリーズナブル。

●ライヴのお知らせ。

3/19(水)19:30〜 江古田バディ
中村善郎+フェビアン・レザ・パネ
二人会
自由に、軽やかに描く音の絵
この二人だけが紡ぎだす事のできる
光と色彩に溢れるボサ・ノヴァ!

(¥2,800 inc.1drink)西武池袋線江古田駅南口下車右手すぐ TEL03-3953-1152
http://www.buddy-tokyo.com/

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